全国霧箱巡り・関東編

Tag: 霧箱 放射線 科学教育 国立科学博物館 日本科学未来館 群馬県立自然史博物館 原子力科学館 東京 群馬 茨城 千葉 千葉大学サイエンスプロムナード 千葉市科学館
これまで私が訪問してきた霧箱展示施設の紹介です。今回は関東です。東京、群馬、茨城、千葉の霧箱を見に行きました。

もくじ

国立科学博物館

東京の上野公園にあります。2017年4月23日に訪問。
国立科学博物館

国立科学博物館
サイズは違いますが東海村の霧箱と同じ富井格三さんの設計で、ラド技術研究所と立原工業所が作ったそうです。

国立科学博物館
霧箱に代わって使われるようになった「泡箱」も展示されています。泡箱は液体水素に圧力をかけて,気化するギリギリの状態にして,放射線の飛跡を気化した泡の列で可視化します。液体を使っているので霧箱より飛跡の解像度が高いです。

日本科学未来館

東京のお台場にあります。2021年11月10日訪問。
日本科学未来館

5階展示室入り口にあるロケットエンジン。
日本科学未来館

その奥のカミオカンデの模型の所に霧箱があります。
38㎝正方形の有限会社ラドの製品です。
日本科学未来館

カミオカンデの1/10模型の内部では,ニュートリノが観測されたときの発光がLEDで再現されています。
日本科学未来館

屋上テラスからはお台場の景色を眺めることができます。
日本科学未来館

群馬県立自然史博物館

群馬県富岡市にあります。2021年11月9日訪問。
群馬県立自然史博物館

入り口の青い通路を進むと,
群馬県立自然史博物館

すぐに霧箱があります。80cm正方形です。西ドイツ製?
生命誕生と放射線の関係の展示です。
群馬県立自然史博物館

ここは進化に重点が置かれ,化石展示が豊富です。
群馬県立自然史博物館

ダーウィン先生が進化について教えてくれます。
群馬県立自然史博物館

標本も豊富です。
群馬県立自然史博物館

原子力科学館

茨城県東海村にある世界最大の霧箱です。
2022年12月20日訪問。
原子力科学館

2022年3月に3代目の新型となりました。
原子力科学館

さらに大型となり、観察面は120cm×180cmと世界最大の座は不動の地位です。東海村にある関東技研の設計・製作です。
原子力科学館

過飽和層が厚く、縦に入射する飛跡も見えました。
原子力科学館

関東技研工場にある予備のガラスです。大きいですね。
原子力科学館

・2017年に訪問した時の2代目の霧箱についてはこちらの記事をご覧ください。
世界最大の霧箱

・関東技研の霧箱紹介サイトです。
関東技研 原子力科学館 霧箱紹介!

千葉大学サイエンスプロムナード

2023年3月9日に訪問しました。
総武線西千葉駅で降りて千葉大学の中に入り、千葉大学理学部2号館(理学系総合研究棟)の1階にあります。
サイエンスプロムナード

玄関を入ると展示物が並んでいます。
サイエンスプロムナード

東京の国立科学博物館等の霧箱を製作したラド技術研究所と立原工業所の製品です。東海村の原研の開発したタイプ。
照明が少し暗くて飛跡が見にくかったです。古い製品なので仕方が無いかもしれません。
サイエンスプロムナード

千葉大方式の手作り霧箱もありました。
学生担当者がいるときは見せてくれるのでしょう。
サイエンスプロムナード

ここは日・祝日休館で月~土の朝10時開館で自由に見学できますが、いつもすべての展示物を動かしている訳ではありません。公開日程は下記公式ツイッターでご確認ください。
・リンク→SP学生スタッフTwitter

千葉市科学館

2023年4月23日に訪問しました。
千葉県千葉市にあるプラネタリウム併設の大きな科学館です。2022年度に常設展示の一部をリニューアルし、「霧箱」は新しい展示のひとつとして10階ジオタウン「ニュートリノを探る」コーナーに設置されました。日本の科学館の霧箱の中では新しいものです。

JR総武線の千葉駅からモノレールに乗り換えます。県庁行きに乗って2つめの駅、葭川公園(よしかわこうえん)駅が最寄りの駅です。懸垂式(吊り下げ式)モノレールでは世界最長クラスで国内外の鉄道ファンには有名。川や道路上を空を飛ぶように走るのが楽しめます。
千葉市科学館

葭川公園(よしかわこうえん)駅で降りて5分ほどで到着。「きぼーる」の7~10階が科学館のフロアです。
千葉市科学館

エレベーターで7階に上がると入り口です。チケットを券売機で買います。常設展示は9時から19時と夜まで開館しています。

エスカレーターで10階に上ると「アイスキューブ」が見えます。
千葉市科学館

このコーナーでは、南極の国際共同プロジェクトで取り組んでいるニュートリノ観測実験を紹介しています。「アイスキューブ〈Ice Cube〉」は南極の厚い氷に光電子倍増管を多数埋めこんだものです。氷の水分子の原子核にニュートリノがぶつかったときに発生するかすかな光(チェレンコフ光)をキャッチします。同様な検出器であるカミオカンデが地下に水を貯めて作られているのと似た原理です。

千葉市科学館

千葉市科学館
霧箱は有限会社ラド製の観察面38cmのものと思われます。
きれいに放射線の飛跡が見えました。

千葉市科学館

7~10階まで多数の展示がありますが、中でも注目だったのは「しんかい6500」の実物大模型。
千葉市科学館

操縦席の耐圧球に入れます。人が入るところはこんなに狭いんですね~。
小さな窓から外をのぞけます。
千葉市科学館

自宅で霧箱を見よう

ニュートリノや宇宙線の入門におすすめの本。これらの本を読んでから科学館の霧箱を見に行くと、よりいっそう楽しむことができるでしょう。さらに、この本の作り方を読めば、霧箱を自作して宇宙線をあなたの部屋で見ることもできますよ。

(Amazonのリンクです。)
霧箱で見える放射線と原子より小さな世界

きみは宇宙線を見たか

お知らせ

茨城県の筑波エキスポセンターの霧箱は,老朽化のため廃止されたそうです。

全国霧箱マップ

全国霧箱案内

私が調べた範囲で霧箱を常設展示している施設です。もしこれ以外にご存じでしたらぜひ情報をお寄せ下さい。

  • リンク先>>全国霧箱巡り・東北編
  • リンク先>>全国霧箱巡り・北陸編
  • リンク先>>全国霧箱巡り・関東編
  • リンク先>>全国霧箱巡り・東海・近畿・四国

  • 参考資料

    有限会社ラドの霧箱設置施設

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