夜明け前の紫金山-アトラス彗星(C/2023 A3)

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紫金山(ツーチンシャン)-アトラス彗星(C/2023 A3:Tsuchinshan-ATLAS)が夜明け前の空で明るくなっています。
この彗星は中国の「紫金山(しきんざん)天文台」とハワイの「小惑星地球衝突最終警報システム(Asteroid Terrestrial-impact Last Alert System)」によって発見されました。両者はこれまでにも多くの天体を発見しており、今後もこの名前のついた彗星が登場するでしょう。

彗星が2023年1月に発見されたとき、非常に明るくなると期待されていたのですが、実際にはかすかに肉眼で見える程度になりそうです。
9月末から夜明け前の空で明るくなっていましたが、双眼鏡で見ないと分からない小さい姿となっています。ただ太陽最接近後は長い尾を伸ばしている様子も撮影されています。
私の住む街ではずっと天気が悪くて見るチャンスがなくて歯がゆい思いをしていましたが、10月に入ってようやく2日間だけ雲が切れてくれました。

低空の雲から出てきたところです。明るい頭部から長い尾が伸びています。
10月1日
2024/10/01 04:52:36
PENTAX K-1 Mark II
DFA★50mmF1.4
ISO1600,F1.8,3秒。
NanoPro MC Clear-Night使用。
トリミングあり。

10月1日の朝はちょうど新月前の細い月との共演が見られました。
月と比べても彗星は小さいことが分かると思います。私が見た最も明るく大きな彗星は1997年3月のヘールボップ彗星です。それと比べるとやはり「小っさぁ~」と思っちゃいますね。
10月1日
2024/10/01 04:58:37
PENTAX K-1 Mark II
DFA★50mmF1.4
ISO1600,F1.8,1秒。
NanoPro MC Clear-Night使用。
トリミングあり。

翌、10月2日も薄雲越しですが彗星が見られました。
もっとスッキリした空で撮られた写真を見るとかなり長い尾が伸びていました。
双眼鏡でも明るい頭部から尾がでているのが見えました。頭部は一等星ぐらいの明るさがありそうです。ただ、長い尾はとても淡いので、それを見るにはスッキリ晴れて暗い夜空が必要です。
10月2日
2024/10/02 04:52:18
PENTAX K-1 Mark II
DA70mmLimited F2.4
ISO1600,F2.4,19枚コンポジット。総露光21.4秒。
Marumi StarScapeフィルター使用。
トリミングあり。

この後は徐々に太陽に近づき見えなくなります。
10月12日は地球に最接近。
その後は夕方の空で見ることができます。
悲しいことに、当地の明日からの週間天気予報では晴れる日が1日も無いです。
今回の朝の観測はこれでおしまいでしょう。
夕方の姿を待つことにします。

参考文献

Wikipediaより、
紫金山天文台
小惑星地球衝突最終警報システム

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