冬の宵で土星食を観望

Tag: 土星 土星食 惑星 惑星食 K1Ⅱ
2024年12月8日の日没後、土星が月に隠される「土星食」が日本の太平洋側を中心に見えました。日曜とあって各地で観望会が行われました。私が見るのは2001年10月以来です。その時の記事はこちらのリンクからご覧ください。→「雲間の土星食」

共通撮影データ

・望遠鏡:タカハシFC-76(口径76mm、焦点距離600mm、フローライト屈折)
・拡大レンズ:タカハシPJ11(焦点距離11mmの撮影用接眼レンズ)
・赤道儀:タカハシ スペースボーイ+モータドライブ
・カメラ:PENTAX K-1MarkII、ISO3200、1秒露光
今回の観測機器です。もう30年ぐらい使ってる望遠鏡。
望遠鏡

土星の潜入

まずは前半。土星が月に接近して隠されるところです。
この日の土星は1等星の明るさでしたが、月の明るさには負けてるので、肉眼では月のまぶしさに紛れて土星がよく見えないほどでした。
双眼鏡や望遠鏡ではよく見えましたが、写真では明るさの大きな違いをどうするかが難しいところ。
潜入
2024/12/08 18:17:16

潜入
18:17:48

潜入
18:18:29

潜入
18:18:38

潜入
18:18:49

2001年の時と違うのは土星の輪(環)が閉じていて串団子のようになっているところです。土星の輪は30年周期で見る角度が変化して、15年ごとに輪が見えない時期があります。今年は厚みのない輪が細く見えています。来年は真横から輪を見るので輪が見えない土星が見られます。
1610年にガリレオ・ガリレイは世界で初めて望遠鏡で天体を見た結果をまとめた『星界の報告』を出版し、木星の「4つの月」について書きましたが、その後「土星には両側に2つの星がくっついている」と望遠鏡での観察を書いています。ガリレオは土星には2個の月があると考えましたが、その後その「2つの星が消えた」ことを観測し、困惑しています。ちょうど今の土星は両側に突き出した輪が消えつつある時なので、ガリレオが見た土星と似ているのかもしれません。

土星の出現

40分ぐらい過ぎて、今度は月から土星が出てくるところです。月の明るい側から出てくるので、月は露光オーバーで真っ白に飛んでしまいます。土星をはっきり写すためには仕方がないですね。
出現
18:56:08

出現
18:56:39

出現
18:57:26

出現
18:58:09

出現
19:01:43

天気に恵まれたっぷりと惑星食を堪能できました。
実は翌日は海王星が月に隠されるのですが、残念ながら私は仕事でお出かけ。これはあきらめました。

このエントリーをはてなブックマークに追加
LINEで送る

コメント


認証コード2312

コメントは管理者の承認後に表示されます。