高校時代の天体写真
高校時代には地学部に入ってました。その学校には天文台があったのです。それが受験理由。
当時は白黒写真が主体で、天文台の暗室で現像し、プリントし、全部自分でやってました。同学年のメンバーはわずか5人でしたが、夜遅くまで天文台で月を撮ったりしてました。
この写真ははくちょう座にある星雲。北アメリカ星雲とペリカン星雲です。肉眼では見えません。
水素原子が出す、赤外線に近いHα線という光で撮った写真。
これは普通の白黒フィルムには写りません。
当時コダックから出ていた、Hα線に感度があった103aEというフィルムを使いました。これは当時のはやり。天文雑誌を読んで挑戦してました。R64という濃い赤いフィルターを付けて赤外線だけ通して撮影するのです。肉眼では何も見えません。
そして、30分も1時間もシャッター開けて、ひたすら星を追跡し続ける。
フィルムなので現像してみないと結果が分かりません。暗室でどきどきしながら待つ。こういうのはデジカメになって無くなりましたね。
この手法でいくつか撮った星雲。
星が流れてガイドも失敗してるし、高感度だから粒子も粗い。
見えない物を見るおもしろさでした。
水星と金星にもこだわって追跡。
これは金星の変化。
難易度の高い水星の変化。
結構がんばってたな。
2021年の5月にその高校時代の天文台へ行く機会がありました。
50年近くたってだいぶ老朽化してました。
(2023.12.29 追記)この校舎も老朽化で現在取り壊し中。新校舎にも天文台ドームがあるので、どんな設備になるのか、新しい設備でも天体観測を楽しんでほしいです。
コメント
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写真に書いてある日付をみると1978.9.2。カバは小3だった。
この写真はデジタル化したんですか?
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ええ、お若いですね。
これは古いフィルムからスキャンしましたよ。