大塚国際美術館で世界旅行

Tag: K1 カバの旅 鳴門 大塚国際美術館 芸術
今日のカバは世界旅行です。
大塚国際美術館
徳島県鳴門市にある大塚国際美術館へ来ました。
ここでは古代から現代までの世界の絵画が「陶板」によって再現されています。それらの作品は全てオリジナルと同じ大きさに複製され、まるで現地に行ったかのような体験ができます。

入り口からまず最初の部屋はバチカンにある、システィーナ礼拝堂。
システィーナ大聖堂
現地ではこんなにじっくり見ることはできないでしょう。これをミケランジェロひとりで描いたっていうのがすごいですね。

システィーナ大聖堂
一番奥の壁面には最後の審判。右下に皮だけになった人がいますが、これはミケランジェロ本人の自画像。この絵を描いて精根尽き果て抜け殻になった姿だそうです。彼は最初は弟子にも描かせていたそうですが、完全主義の性格が災いし、結局一人でこれを描いたのはすごい苦労だったでしょうね。
 それにしてもみんな腹筋割れて男女ともにマッチョばかり。ミケランジェロは筋肉を愛した人ですね。

システィーナ大聖堂
これは天井にあるアダムに命を吹き込む神。映画ETにも使われた有名なモチーフ。

システィーナ大聖堂
使われている陶板はこんなに大きいです。陶板とは「焼き物」です。風化しにくく耐久性があって色あせないので、長い年月にわたって絵の姿を保つことができます。大塚オーミ陶業(株)の写真陶板技術のたまものです。

最後の晩餐
レオナルド・ダ・ビンチの最後の晩餐。あれ?カバが。。。。

本物はこちらですね。
最後の晩餐

イタリア旅行が続きます。古代ローマ帝国のモザイクです。
エジプト属州のアレキサンドリアは人気の観光地でした。
家の壁を飾るアレキサンドリアのナイル川の風景。
ナイルの風景

カバとワニがいます。なんかヘン...これは伝聞で書いたので「こんな感じ」ってことでしょうね(笑)。
ナイル川の風景

これもナイル川の風景。こっちのカバは幾分マシかな。
ナイル川の風景

古代ローマ帝国編続き。
こちらはポンペイの民家にあった「パン屋の夫婦」。この夫婦がパン屋ということではなく、隣の家がパン屋だったということでついた呼び名。妻がペンを持ってますが、これは教養の証。
ポンペイ

これもポンペイで見つかった「アレクサンダーのイッソスの戦い」のモザイク画です。右のペルシャの皇帝ダリウスが負けた戦い。敗者を大きく描くのもこの時代の流行だそうです。
アレクサンダー

これは古代ローマ帝国の西半分が蛮族の攻勢で西暦400年代に滅んだ後に生き残った東ローマ帝国のモザイク。ローマ帝国らしさをすっかり失った西暦500年代の皇帝ユスティニアヌスの姿です。東ローマ帝国はキリスト教国となりギリシャ正教として今に伝わります。首都はコンスタンチノープル。今のトルコのイスタンブールです。東ローマ帝国はビザンチン帝国と呼ばれ、1000年ぐらい続きました。ちなみにこの皇帝はローマ帝国復活を目指して西へ攻勢を掛けて幾分領土を取り戻しましたが、その支配は重税で過酷であったため、元西ローマ地方の住民には不評でした。なので西方は疲弊して領土維持は長続きせず、もとの蛮族の国に戻りました。
蛮族と言っても、そののち徐々にフランス、ドイツ、スペインになっていき、ローマカトリックの国になっていきます。
東ローマ

さて、お昼はモネの睡蓮のところにあるレストランです。
今はコロナウイルスの影響でここ1カ所しか営業してませんでした。
大塚食品のボンカレーをベースにしたビーナスカレー。お皿が「ビーナスの誕生」の貝ですね。
レストラン

ちなみにこちらがフィレンツェにあるボッティチェリ作「ビーナスの誕生」。
モネの睡蓮

食事をしながらスイレンの池を眺められます。水面ギリギリに花を付けるのが温帯性、水面から長く伸びて花を付けるのが熱帯性というのがうんちくです。
睡蓮

モネの睡蓮の連作も、モネの意図したとおりに野外につなげて展示されています。耐久性のある陶板画ならではです。
モネの睡蓮

フランスの「ナポレオンの戴冠式」。大きくて迫力あります。
ナポレオンの戴冠式

デューラーの自画像。
デューラー

こちらが本物。1500年。28歳のとき。
デューラー
ここはたのしい顔ハメがいくつかあります。

続いてスペイン。
第二次世界大戦の初期、ナチスドイツによって行われた無差別爆撃に衝撃を受けたピカソが描いた「ゲルニカ」。
その後米英の無差別都市爆撃は大規模になり常態化。さらに大規模になった東京大空襲もその一つ。
戦争は人を狂わせ何でもありとなります。この絵の人物には「A」の文字が書かれており、人々は「あーっ」と叫んでいるのだそうです。つまりこの絵からは声が発せられているのです。私たちはこの絵が発する音に耳を傾けなければならないのです。
ゲルニカ

朝の開館から5時の閉館まで、1日掛けて贅沢な時間を過ごすことができました。
これらの陶板画は作者の筆づかいまで再現されたハイレベルなものです。本物を見るときは制約が多いので、こんなにじっくりと間近で見るのはできないだろうなあ。
コロナで煮詰まった感じの現在、息抜きにどうでしょうか。広大な美術館なのでゆったり回れますよ。

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