ザンジバルの革命児・島岡強さん宅訪問

Tag: タンザニア ザンジバル 革命児 島岡強 K1Ⅱ

 ザンジバルへ来た目的の一つが,ザンジバルの革命児・島岡強さんに会いに行くことでした。
 私たちは日本でタンザニアの絵・ティンガティンガの展示販売会に何度か行って,お会いしたことがあります。
 これは名古屋のティンガティンガ展での写真です。両側が島岡夫妻。

2018/05/26

 島岡さんについてどう紹介すれば良いかとこの記事を書きながら考えたのですが,まずはこの2冊の本を紹介します。
 妻の島岡由美子さんが書いたドキュメンタリーです。
 それとは別に由美子さんはタンザニアの民話を収集する活動もしています。それをまとめた本も出版しています。

 この本は由美子さんが学生時代に島岡さんに出会い,その強烈な個性に惹かれて,アフリカで共に革命活動をする姿を綴ったものです。
 島岡強さんは子どもの頃から実業家の父から「革命家として育てられた」と言います。
 彼が良く口にするのは「(こころざし)」。彼の言う志とは「自分は何をするためにこの世に生まれてきたのか。世の中のために自分は一体何ができるのかという問いに対する答だ」と言います。
 ともかく彼は「アフリカの人たちが自立できること」を人生の目標に活動してきたように見えました。
 由美子さんと結婚して,落ち着いた先がザンジバルでした。そこからの精力的な活動と苦労は,この2冊の本を読んでもらうとして,今回の彼のお宅訪問は,私のパートナーと由美子さんが知り合いだったことで招かれたとはいえ,何だかドキドキしました。


 由美子さんに教えてもらったとおりにザンジバルの住宅街にあるスーパーまでタクシーで行きました。近所にたむろしていた若い兄ちゃんに「カクメイジの家ってどこ?」と聞くと,教えてくれたのがこのアパートでした。ここの4階に住んでいるということです。
 


 彼は地元ではカクメイジまたはジュードーマスターの名で知られています。彼はザンジバルに柔道を伝え,柔道を根付かせた先駆者でもあるのです。先日日本で世界柔道が開かれましたが,そのときのタンザニアチームの選手たちを育てた人です。


 さて,アパートの階段を上がって青いドアの部屋に。



表札も「カクメイジ」でした!徹底してますね。
60%
リビングにはゲバラとホーチミンの写真が飾ってありました。彼のお手本とする革命家です。


どどーんと出てきたのは見事なお刺身。

 実は島岡さんは船を提供して,地元の人に漁師としての仕事も作ってきた人です。その舟の名前はカクメイジ号です。著書によれば今では船も増えて,従業員も100人ほどだそうです。
 なので良い魚にこだわって出してくれました。

 これはウチワエビ。日本では高価ですが,ザンジバルではたくさん取れます。

 中には卵入り。

 いやあ,おいしいエビでした。島岡さんによれば伊勢エビはとげが痛いが,これは食べやすくてうまいということでした。

島岡さんは「革命家はいつ死ぬか分からないのだから所有してはいけない」という信念の元,船は地元の人の名義で,自宅も普通の人が住めるアパート。
 唯一「所有しない」を破ったのは由美子さんと結婚したことだと語ってくれました。そして「男は女にこびてはいけない。自然に一緒にいたいと思える男でなければいけない」と言い放ちます。
 やはり強烈な個性の人だなあと感じました。
 私には島岡さんの欠けた部分をうまく由美子さんが補っている関係に見えました。

そしてお酒は地元のスピリッツ「コニャギ」です。スッキリした蒸留酒。タンザニアの代表的なお酒です。

 この日は先客がいました。
  
 タンザニアに建築関係でこちらに来ていた人で,そのままこちらで仕事をしているということ。その隣は親戚の子です。大学生で,夏休みにおじさんを頼ってタンザニアに来たそうです。
 タンザニアでいくつも井戸を掘ったそうです。島岡さんもこの人も「ここの水道はのんでも大丈夫」と太鼓判を押していました。私もここの水道を飲んでましたが,特に何ともなかったので,やっぱり現在のタンザニアは経済発展が進んでインフラが整いつつある様子が分かりました。

 島岡さんはコニャギを測って,ソーダ割りで飲んでました。

 私もまねして何杯も飲みました。安くてうまいのがコニャギです。

 食事会の間も島岡さんのところには政府系の誰やらから電話が何度もかかってきました。なんでも飛行機チケットの手配がうまくいかないから何とかしてくれという感じの電話。「おれは旅行代理店じゃない!」「やつらにはレクイエムを聴かせてやる」などと怒りながらあれこれ指示してるのを見ると,口とは違って彼の何でも世話してしまうようすが垣間見えました。
 彼を頼って近づいてくる人はたくさんいますが,島岡さんは文句を言いながらも,結局は助けてしまう。そんな感じに見えました。

 彼の目的は「アフリカの自立」。だから現地の人に仕事を与え,経済が回るように手助けしていく。儲からないことは続かないのです。アフリカが貧困から脱するには,自分たちで経済を回して成長させていくしかありません。経済成長があって,初めて仕事が増え,仕事があれば食べていける人が増えるのです。そういう循環はただ援助という形でものやお金を与えるだけでは生まれないのです。
 島岡さんは様々な事業を立ち上げて,現地の人が自立して生活できる手段を得るように,自立できるようにという革命を続けてきたのです。
 
 そういう視点で見れば,ザンジバルの反対側のパジェで20年以上バンガローを経営してきた三浦沙織さんだって,現地の人に仕事を与え,料理をできるようにしたり,ホテルの仕事ができるようにして,大勢のタンザニア人に自立した生活ができるようにしてきたと言えます。これも立派な革命でしょう。

 最後にみんなで記念撮影です。この日は若い学生さんが2名。若いときに強烈な個性と出会って,何を感じたでしょうか。

2019/08/13 22:43:34
PENTAX K-1 Mark II,ISO6400,1/100s
DFA 28-105mm(F5.0)

 島岡夫妻は私とだいたい同年代です。あと活動できるのも10年か20年か。彼らは「天が私たちを土に返すまで」革命活動を続けると著書で語っていました。

 さて,自分には何ができるのか,これまでの活動を振り返ると,私にも志があって,一つでもたのしい授業の教材を増やしてきたという意味では「教育学を実験科学にする」という革命遂行中ですね。

 島岡さんたちは,Made in Tanzaniaの製品を日本に輸入販売する活動をしています。原材料(コーヒー豆、綿花等)ではなく,製品(インスタント珈琲,紅茶、カンガ布、MIXスパイス)の輸出でタンザニア経済発展を目指しています。興味のある方は下の画像リンクでお店をのぞいてみてください。
アフリカフェ・バラカ

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