南緯6度ザンジバル島の星空
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2019年の夏休みは初めての東アフリカ。タンザニアへ行きました。
最初の滞在地はアフリカ大陸から離れたザンジバル島のパジェにあるパラダイス・ビーチ・バンガローズ。東側がインド洋に面した静かなリゾートです。
ここは南緯6度と赤道に近いので,独特の日周運動が見られます。今回は満月に向かう時期で空が明るかったので,日周運動を中心に撮影してみました。
K1Ⅱの新しい機能として,星の軌跡を自動合成してくれる「比較明合成」とスターストリーミング動画の撮影を試しました。
8月は南十字が夕方早々に傾いていきます。ケンタウルス座のアルファ・ベータの2つならんだ1等星が南半球の証。
2019/08/11 19:44:22
PENTAX K1Ⅱ,ISO1600,3秒×100コマ(5分)
DFA 28-105mm(F3.5)
カメラ内で比較明合成。
解説図です。
2019/08/10 19:10:45
日没後まもなく見えてきた,ロッジの上に西に傾いた南十字とケンタウルス座のα・βの明るい2つの星。この2つ星は地球から4光年と最も近い星系です。
パラダイス・ビーチ・バンガローズは三浦沙織さんが20年以上前に作ったリゾートホテル。日本料理も楽しむことができます。このロッジの南隣のホテル街は明るくて,賑やかですが,ここは静かでゆったりした時間が流れます。
2019/08/11 20:00:14
ロッジの目印は白い砂浜に傾いた椰子の木。明るい月に照らされて浜が昼間のように写っています。
赤道の日周運動は半球です。南には南極星のような回転軸の目印になる星はありません。この写真は南向きで左が東。回転は時計回りと日本の北極星の方向の回転とは逆です。
2019/08/11 20:08:24
バンガロー側から北東方向から上る星を見たもの。日本でも見える星ですが,見慣れない角度で,どの星なのか戸惑います。
ちょうど引き潮で珊瑚礁の浅瀬が遠くまで広がります。
明け方には月も沈み,暗い空が見えました。
2019/08/11 05:23:38
東側からはオリオン座が上ってきています。
これをストリーミング動画で撮影。
2019/08/10 3:41:36
夜明けのもう一つの目玉はマゼラン星雲。南に低く椰子の葉の右に見えます。右上隅にかすかに小マゼラン。低空なのと雲がわいてきたのと隣のホテルの明かりであまりよく見えませんでした。何晩か粘ってこれが限界でした。まあ,これはもっと南のオーストラリアで見た方がいいですね。
ちなみに葉の左の明るい星はカノープス。日本では関東以西で地面すれすれの低空に見えます。
2019/08/10 04:26:54
CarlZeiss Distagon25mmZK,F3.2
ISO1600,30秒。
南天の日周運動のストリーミングです。
2019/08/11 4:51:19
オリオン座が高くなると共に夜が明けていきます。
横倒しの冬の大三角。
2019/08/10 05:30:31
CarlZeiss Distagon25mmZK,F2.8
ISO3200,20秒。
コメント
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南緯6°!
南緯6°!
ほとんど水平線すれすれに日周運動の中心があるのか!
生で見たいです。
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まさに赤道付近
以前、プラネタリウムの特別上映で、世界中あちこち飛びまわって、日周運動を見るのが有って、面白かったですが。
まさに、その赤道付近からの撮影ですね。
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逆さオリオン
ケアンズで、上下逆さまのオリオン座を見ましたが、上下逆と気づくのにしばらくかかりました。
あれ、冬の大三角が無い。
アルデバランやすばるが無い、変だ??
それからやっとでした。
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地球の縦移動
私も20世紀に初めてオーストラリアへ行ったときに,逆さのオリオンを体験しました。
地球を縦移動すると空が回転しておもしろいです。
星のストリーミング動画はテレビでも時々見かけますが,多数コマ撮って後で動画に編集ってめんどくさいなと思ってました。今回カメラの方で自動合成してくれたので格段に撮りやすくなりましたね。
今回残念だったのは満月に向かう週だったため,月明かりで天の川が見えなかったことです。
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ケアンズ
ケアンズに行ったのは、もちろん、あの時でしたから。
もちろん、新月の訳で。
天の川、最高でした。
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放射状の光
放射状に出る光はなんですか?
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雲です
雲です。一コマずつ撮ったものを全部足して光跡を作っているので,雲の移動もつながって連続してしまいます。それがこの方法の欠点です。邪魔になるところに雲が出てしまうとその時点で撮影中止にせざるを得ません。
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感動
こんなにきれいな写真とビデオに感動しました。ここで住めて働けることに、もっと感謝しなければ。
ありがとうございます。