大阪市環境局舞洲工場は芸術作品でした
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ここは大阪市の北港近くにある,ゴミ焼却工場です。感動でカバも踊る施設でした。私もまったくすばらしい芸術作品に圧倒されました。
この施設は無駄の象徴として,よく取り上げられていて,前から見たいと思っていました。
当初は全く予定に入ってませんでした。本当は大阪市でやっているツタンカーメン展を見に行くのが目的でした。
ツタンカーメン展が始まるのを待つ間,会場近くの海岸のベンチで向こう岸を眺めていたら,大きなタマネギ(いや,葱坊主か)が2つ見えました。あれは確か,例のゴミ処理場ではないのか?とわかったとたん,帰りついでに見に行こうと決めたのでした。
ツタンカーメン展はすばらしかったですが,撮影禁止なので写真はありません。いずれ東京でも展示されるのでそれを見てもらいましょう。
それで,早速向こう岸へ移動。
これはすごい迫力で見えてきます。
周囲には遊歩道があって,緑と調和しています。モザイクが美しいです。
何よりも周囲の無味乾燥な建物の中で、ここだけは異空間です。写真ではなかなか伝わらないですが,本当に迫力ある芸術作品です。すばらしい!スペインのガウディの作品グエル公園を思い起こしました。なんとなくガウディっぽい。
続いて,隣にある,スラッジセンターの方へ。こちらも同じ作家の作品です。
工場よりは少し地味。でも緑と調和の取れた構成は、こちらもすばらしい。
それで,この施設ですが,無駄の象徴と批判されてるのですが,私は違った印象を持ちました。これを無駄というにはあまりにすばらしい建物過ぎる。
むしろ芸術作品として,積極的に観光化すればいいのにと思ったのでした。近くには水族館やユニバーサルスタジオがあります。観光地として連携できるはずです。
それには清掃工場周辺に観光客のための駐車場が必要です。今回は止めるところが無くて、路上駐車を余儀なくされました。
工場内の見学は制限するにしても,周囲の遊歩道は,十分満喫できる散策コースです。もっと行きやすいように,この一帯を公園として整備すればいいのにと思ったのでした。
グエル公園に負けない潜在能力があると思います。
無駄無駄とネガティブに批判しても何も産みません。すでにあるものはうまく活用した方が建設的でしょう。活用しない方がもったいないです。
それと芸術は無駄かという疑問です。こういう芸術的な建物は,民間企業では無理でしょう。芸術家をパトロンが支えたように,自治体が採算無視でパトロンになっていると考えたらいいでしょう。
しかし,こういうものに批判が集まるということは,むしろ日本の衰退ぶりを示しているなと感じてます。そういう無駄を許さない環境は,日本にゆとりが無くなっていることを反映しているのではないでしょうか。
この建物も間近に見た感動と,確かに無駄かもしれないけど,芸術っていうのは本来無駄なんじゃないか?それを頭から否定してしまう状況が,果たして豊かで明るい未来につながるのかは,疑問にも感じるのです。
たとえば,フランスの凱旋門。ナポレオンが作らせた巨大建築。あれは税金を投入した無駄ではないのか?ローマ帝国の様々な公共建築物の彫刻にあふれた装飾。あれは機能から考えれば,不必要な無駄な投資(浪費?)。
でも,今では世界遺産。
無駄な芸術作品を作れなくなってくる状況は,文明の衰退の反映ではないか?つまり,そういう無駄なことをする経済的余裕が無くなっているということの反映ではないのか。
21世紀になり,日本もかつての経済力を失いつつあることが鮮明になってきました。次に大震災が起きても,公共投資する余力が無いかもしれません。そうなれば,かつてのローマ帝国末期のように,道が壊れても放置され、公共施設の再建もままならないということも現実味を帯びてくると感じます。
無駄を省いた行く末が,後世から見れば,国の衰退の時代だったということになるのではないだろうか。でも自治体にはお金がなく衰退の一方です。だから,芸術なんてすぐに切り捨てられる.....
無駄か芸術か....
それでもこの建物はハイレベルな芸術作品だと私は評価します。ぜひ,後世に残していってほしい作品です。この建物は未来の世界遺産です。
コメント
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あっ、あの、大阪の。
あれは、凄すぎますよね。
USJから橋を1本渡ったところですよね。
以前に、その先にある、オートキャンプ場に泊まりましたが、その時に間近に見て、まあ、びっくりでした。
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オートキャンプ場もあるんですね。やはりUSJのついでに行くといいのかな。車がないと行きにくいのがネックですかね。
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USJのあたりから、舞洲まで、確か路線バスが走ってました。
それで、舞洲のオートキャンプ場に車を止めてから、バスでUSJまで行って、渡し舟で天保山へ渡ったり、電車で大阪中心方面へ行ったりしました。
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船も使うとなかなかおもしろい旅が組めそうですね。