吉野の桜

Tag: K1Ⅱ 奈良 吉野 カバの旅

今年の春はコロナウイルス蔓延で,どこへも行けないという感じになっていますが,非常事態宣言が出る前の,まだ少しは平和だった頃,吉野山の桜を見にいきました。
 吉野の桜はとても有名でシーズンには混雑ですごいことになるそうですが,今年はお店も悲鳴を上げるぐらいお客さんが少なくて,ゆっくり見て歩けました。
 一応,電車は密閉空間ということで車で出掛けました。
昼頃着いたのでまずは,入り口の吉野山観光駐車場にあったお店で「クズうどん」と「葛餅」をいただきました。
葛うどん

駐車場から歩くと「七曲がり」という坂道に来ます。ふもとの近鉄吉野駅から登ってくる道です。昼間は歩行者天国になってますが,お客さんは少ないです。
七曲がり

尾根道を歩くと焼タケノコのお店。タケノコは旬ですね。
 タケノコ

最初のメインスポット,金峯山寺です。山で一番大きなお寺です。
 金峯山寺 蔵王堂

南朝妙法殿の桜は撮影スポットです。
金峰山寺 南朝妙法殿

そこからさらに歩くと,吉水神社です。この辺は「中千本」と呼ばれる桜のエリアです。山が満開です。
吉水神社前

神社の屋根は花びらの飾り。
吉水神社

ここは南北朝時代の南朝の御所があった場所です。後醍醐天皇の御座所がありました。
後醍醐天皇御座所

近くの茶屋からは中千本の桜が見渡せますが,お客さんはほとんどいませんでした。寂しい限りです。
五郎平茶屋から中千本

これは「陀羅尼助丸」という正露丸に似た胃薬のお店。薬草で作ります。
陀羅尼助丸

中千本の満開の桜。1日目はここまでにして宿に。
中千本

宿は吉野山から二駅ほど離れた「法塔寺」というお寺の宿にとりました。山道を行った先の宿でしたが,そこの女将さんに,「夜桜もいいよ」というので出掛けてみました。
夜桜・竹林院近く

ライトアップは中千本近くの公園と,七曲がりで行っていますが,お客さんは数人見かけただけでした。
夜桜・ロープウェイ近く

2日目の朝。法塔寺の宿です。
宿泊地・法塔寺

法塔寺からは吉野山も見えます。山の谷を埋めるように桜があるのが分かりますね。手前の雲のようなものは温泉の湯気です。
法塔寺からの吉野山

昨日行ったメインストリートの尾根の反対側にある道を走って「如意輪寺」に行きました。ここは後醍醐天皇のお墓があります。天皇政権復活ならず,足利尊氏に敗れてここで無念の最後というわけです。
如意輪寺・後醍醐天皇陵

如意輪寺の手水。
如意輪寺

如意輪寺の宝塔。
如意輪寺・宝塔

宝塔の前は花びらの絨毯。
如意輪寺宝塔前

さて今日はさらに奥の「上千本」へ。吉野水分神社に来ました。ここには豊臣秀頼が寄進したという輿がありました。
吉野水分神社の秀頼寄進の輿

吉野水分神社。
吉野水分神社

神社の近くの見晴台でお昼です。法塔寺の女将さんが作ってくれたお弁当です。三密とは無縁の環境ですが,ご飯の前の手指のアルコール消毒は忘れずに。
上千本でお昼

ここから見ると吉野山が一望できました。全山桜ですね。実際にこうして吉野山まで来てみると,この山の先が奈良で,京都はそのまた先です。後醍醐天皇は京都からここまで逃げてきたということになりますが,足利尊氏の時代はここまで追いかけるのはめんどくさいところだったんでしょうね。今のように電車もないし,歩いて追いかけるとなると,山登りもあって大変だろうなと思いました。それで何年も放置したのかな?
 こうしてみると大きなお寺のある山です。きっとこのお寺は周辺の領地を支配していて,尊氏も簡単に攻められなかったんでしょうね。
上千本

ここからさらに山奥に「奥千本」があるのですが,まだつぼみが堅いということで、今年はここまでとしました。

帰りの道の駅で見かけたせんとくん。
せんとくん

 さて,今年の花見は,いつもと違って観光地はガラガラでした。お店のお話では,毎年2000台ぐらいの観光バスが来るけど、今年の予約は20台しかないということでした。
 お店も宿も売り上げがなくてとても困ってるということでした。
 確かに都会は密集していて,どこへ出掛けても感染リスクが高いですが,地方は広い空間がたくさんあります。
 小池都知事には悪いですが,私から見ると,あれはやはり東京目線に見えます。地方では過剰に「動くな」ではなく,「密集を避けつつ,感染防止策も充分とっておでかけ」もありなんじゃないかと思いました。でないと経済が死にます。このままだとウイルスで死ぬより,多くの人が困窮で死ぬんじゃないかと思うほどです。
 今回の旅行は「ウイルスを持ち込まない・持ち出さない」ように細心の注意を払い,予備マスクとアルコール持参で行きました。
 あれから2週間以上過ぎていますが,いまのところ私達には感染の兆候はないです。
 報道はどうも「都会中心目線」で,地方に住む身には「このあたりは動いても全然三密(密集・密接・密閉)じゃないのに」と思うのでした。

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