カバさん,協力隊タンザニア隊員時代の職場訪問-20年ぶりの再会

Tag: K1Ⅱ タンザニア ダルエスサラーム 青年海外協力隊 カバの旅

 今日はタンザニア最後の日。私のパートナーであるカバさんは約20年前に青年海外協力隊でタンザニアに派遣されていたときの職場を訪ねました。
 この人が当時の同僚エウケリーアさんと娘さんです。

 果たして20年たってもまだ同じ職場にいるのか。

 タクシーで向かった先はダルエスサラーム郊外のムシンバジ・センターにある「ホームクラフト・スクール」です。

ここはローマ・カトリック教会が経営する学校で,義務教育が終わった女子生徒に調理や被服,手芸,保育,栄養学などを教えています。カバさんはこの学校に青年海外協力隊の家庭科教員として派遣されていました。そのとき何かと面倒を見てくれたのが,同僚の教員エウケリーアさんでした。

 到着してうろうろしてたら学校の職員と思われる人が案内してくれました。

そして再会です。お互い年取ったけど,エウケリーアさんはまだこの学校で働いていました。他の職員はかなり変わっていました。まあ,20年ですからねえ。

2019/08/16 11:04:09
PENTAX K-1 Mark II,ISO3200,1/25s
DFA28-105mm(F5.6)

タンザニアの学校は西欧と同じく9月が新年度です。このときは学年末の休みの時期。短期講習コースの生徒だけ学校へ来ていました。
かつて働いた教室で話が弾みます。ちょうど10時のお茶の時間だったようです。

話を聞きつけて他の職員もあいさつに来ました。

タンザニアはあいさつが大事です。

ティータイムのお菓子をごちそうになりました。お茶とドーナツとバナナ,ソーセージ。バナナは調理バナナで甘くないです。芋のような感じです。

これはキャッサバ。今流行のタピオカの原料なのです。

お茶菓子を食べながら昔話。

これは生徒のケーキの出来を見ているところ。味見させてもらいました。上手に焼けていましたよ。

外に出ても,懐かしい人に出会えばあいさつです。

そしてエウケリーアさんの案内で,学校をあいさつ回りします。
学校のディレクターにもあいさつしました。

教室で生徒と記念写真。タンザニアの子どもたちは写真を撮られるのが大好き。必ずポーズをしてくれます。

ミシンの授業であいさつです。先生が授業風景を作ってくれました。

これはカバさんが協力隊員として勤めていたとき住んでいた寮です。男子禁制。

学校の近くにあった布屋さんでもあいさつです。その当時彼は助手だったのですが,今は店を持つまでになっていました。20年前はとてもお世話になりました。

夕方,仕事が終わったエウケリーアさんに連れられて自宅へ。
ちょうど小学校が終わったところで下校中の子どもの集団に遭遇。
やっぱりカメラが大好き。

エウケリーアさんの自宅に着きました。

中は集合住宅。長屋のような作りです。

同じ建物の住人とその子どもです。

エウケリーアさんが夕食を作る間,ビールで一息。

ようやくカバになることができました。

おなじみのココナッツ削りをしながらおしゃべり。

家の前の道を近所の子どもたちが学校帰りです。

これがココナッツ削り。これに座って削ります。

近所の子どもたちが遊んでました。

ご飯ができました。メインは魚のココナッツ煮。

お米とうがり。

エウケリーアさんは夜はお店(飲み屋)をやっていました。学校の給料だけでは大変だったのでしょう。
 小さかった娘さんは今では大学へ行っているそうです。エウケリーアはここまでシングルマザーとして頑張ってきたようです。今ではテレビもあって,大きな冷蔵庫もありました。
 タンザニアの人達はローンをあまり使わないそうです。カバさんとエウケリーアが昔,ローンの話になったとき,日本人が30年ローンを組むことを聞いて,「そんな先まで生きてるか分からないじゃない」と言われたそうです。長期ローンを組むのは,ほとんどの日本人が無意識に「自分は死なない前提」で物事を考えていることの表れでしょう。しかしタンザニア人は違います。いつ死が訪れるかは誰にも分かりません。近年は経済発展が著しいとはいっても,まだまだ医療水準,経済水準,平均寿命は日本とはまるで違う中で生きています。
 だからタンザニア人は今出会えることを大切にしあいさつを欠かさない。でも,よく考えると日本人だって誰だって「いつ死ぬかは誰にも分からない」のです。そっちが「普通」なのではないでしょうか。だから「今お互いに生きているこの瞬間」はかけがえのないもの。
 今回エウケリーアに再会できたのも決して「あたりまえ」ではないのでしょう。

夜も更けて,ホテルへ戻り,これから夜の飛行機でエチオピアへ移動です。タンザニアともこれでお別れです。
 この後,この旅行最後のトラブルが待っていようとは,このときは知るよしもないのでした。

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