オーストラリアの銀河とハーシェルの夢

Tag: オーストラリア ハーシェル 星景 LX 天の川 科学史

カーナボン
1997.8.21 20h25m-35m
PENTAX LX,
SMC PENTAX17mm(F4)Fisheye
コダックエクタクロームE100S4倍増感。

 ビッグディッシュと銀河です。
 オーストラリア西海岸のカーナボンという町で撮影しました。
BigDishはアポロ計画で使ったパラボラアンテナです。現在は公園になってました。
 小さな町で、少し光害もありましたが、見事な銀河が見えました。
 オーストラリアは気軽に行ける宇宙に一番近い場所です。

銀河中心
1997.8.24 20h53m-21h30m
PENTAX LX,
SMC PENTAX 17mm(F4)

 この写真は、オーストラリアの西海岸のカルバリという町の郊外で撮影しました。全くの無公害で、この天の川銀河の明かりで地上が薄明るく照らされていたほどです。

 対角魚眼で180度写っています。中央(頭上)が銀河系中心の膨らみで,銀河系を真横から見た形です。
 地球から見上げる銀河系の姿そのものでした。写真では伝わらない雄大さ。
 
 見えてる星座は下のようになっています。
星座

 

 そして、これを見て思い出すのは、偉大な先輩、ウイリアムハーシェルの描いた銀河系。
ハーシェル
The Scientific Papers of Sir William Herschel,1912より。

 彼は1785年の論文でこの図を発表しました。
 空を683区画に分けて星の数を数えて、私たちの住む宇宙の形を描こうとした試みです。
 すべての星を見ようとした男。
 天の川を見るたびに、その「知りたい」という情熱を思い起こしてしまいます。

 情熱といえば、これらの写真の露出時間。30分以上シャッターを開けています。デジカメ以前はこれが普通でした。
 フィルムに星を写し取るのはまさしく「情熱」無しではできなかった時代でした。
 

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コメント

  • 素晴らしい星空の写真ですね。
    やはり撮影には、赤道儀を使ってということでしょうか。
    こうした撮影、いつか自分でもやれる様になりたいです。


  • もうこのフィルムも入手困難になってしまいました。
    デジタル時代はあっという間に来ましたねえ。
    このときは長時間追尾用に普通の赤道儀を持って行きました。
    今ならもっと軽い荷物で短時間露光で行けますね。それもまた進歩でしょう。



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